10月14日(土)・15日(日)、Red Bull Air Race World Championship 2017 インディアナポリス大会がインディアナ・モーター・スピードウェイで開催された。今シーズンは最終戦まで混戦を極めており、室屋を含む上位4名の選手がシリーズチャンピオンの座をかけて激しい戦いを繰り広げていた。
予選前日の13日(金)に行われたフリープラクティス1・2。室屋はそれぞれ1:07.873秒(ペナルティ+1秒/ トップと+3.700秒差)で9位、1:05.913秒(ペナルティ+2秒/ トップと+1.858秒差)で8位と、コースラインの攻略に苦しんでいた。
予選当日の14日(土)に行われたフリープラクティス3では1:06.367秒(ノーペナルティ/ トップと+2.084秒差)で8位、続けて行われた予選では1:07.732秒(ペナルティ+2秒/ トップと+3.583秒差)で11位に。エンジンのセッティングが完璧な状態でなく、満足なスピードを得られずにいたのだ。
予選の結果、翌日の決勝Round of 14の対戦相手は年間王者の座を争うマルティン・ソンカ選手(チェコ)に。期せずしてワールドチャンピオンシップポイントの1位と2位が決勝初戦で直接対決する展開になったが「ワールドチャンピオンになるためには、いずれにせよマルティン(ソンカ)を上回らなければならないので、初戦で当たっても問題ありません。全力を尽くすだけです。」と室屋は極めて冷静に語った。
チームの懸命の作業によりエンジンの不調を解消して迎えた決勝当日のRound of 14。Heat2先攻の室屋は、強風でタフなコンディションの中でのフライトで1:06.134秒(Incorrect Level+2秒)を記録。ペナルティを取られ、あわやRound of 14で敗退かと思われた。しかし、後攻のマルティン・ソンカ選手が1:07.866秒(Pylon Hit+3秒)でゴールし、ワールドチャンピオンシップポイントの1位と2位が対戦する大一番は室屋が勝利。その後、マルティン・ソンカ選手もファステスト・ルーザーとしてRound of 8に駒を進める事となり、年間王者争いはRound of 8以降にもつれこむ展開となった。
Round of 8では、ミカエル・ブラジョー選手(フランス)と対戦。室屋は後攻でのフライトで1:04.557(ノーペナルティ)と好タイムを記録し、Final4へ進出。
迎えたFinal4で最初にフライトをした室屋は、コンピューターで解析した考え得る最速タイムを上回る1:03.026秒でゴールし、コースレコードを記録。後に続くマティアス・ドルダラー選手(ドイツ)、フアン・ベラルデ選手(スペイン)、そしてマルティン・ソンカ選手に大きなプレッシャーを与えた。その結果2位に+2.520秒もの差を付け、圧倒的な速さで今シーズン4度目の優勝を勝ち取った。
今大会でワールドチャンピオンシップポイント15を獲得、年間総合ポイント74となり、マルティン・ソンカ選手を抜いて見事逆転総合優勝を果たした。22歳の時から抱き続けた「操縦技術世界一」の夢を叶えた瞬間、室屋の目には涙があふれていた。
ベストな機体セッティングとコース取りを追求し、コンスタントに表彰台に立ち、ポイントを重ねてきたTeam FALKEN. ファンの応援と多くのサポートを力に変え、今シーズンの初めに定めた「年間総合優勝」の目標を見事に勝ち取った。今シーズンに確たる強さを築いたチームから来シーズンも目が離せない。
記念すべき10シーズン目を迎える究極の三次元モータースポーツの2017シーズンは、3年連続開催の千葉をはじめ、初開催のロシアや久々の開催となるサンディエゴやポルトを含む全8戦が開催される。
ザルツブルク(オーストリア):Red Bull Air Race World Championship 2017シーズンは、通算75レース目という素晴らしいマイルストーンと共にアブダビでスタートし、モータースポーツのメッカとして知られるインディアナポリス・モーター・スピードウェイでフィニッシュする。10シーズン目を迎える今年のRed Bull Air Race Championshipのその他の開催地には、3年連続開催の千葉をはじめ、レースカレンダーへの復帰を果たす米国・サンディエゴやポルトガル・ポルト、初開催となるロシア・カザンなどが含まれている。
全8戦が予定されている2017シーズンの開幕戦は2月10日・11日にアブダビで開催されるが、この開幕戦はRed Bull Air Race World Championship通算75レース目と、アブダビの10シーズン連続開幕戦開催という2つのアニバーサリーを祝うことになる。そして、続く第2戦は4月15日・16日に2007シーズンから2009シーズンまで3年連続で開催されていた米国・サンディエゴで久々に開催される。
第3戦は6月3日・4日に日本・千葉で開催される。2016シーズンの千葉は9万人の大観衆を前に同国出身の室屋義秀がキャリア初優勝を飾って素晴らしいシーズンハイライトを演出したため、今年は更なる盛り上がりが期待できる。第4戦はヨーロッパに舞台を移し、Red Bull Air Race発祥の地として知られるハンガリー・ブダペストのセーチェーニ鎖橋を舞台に7月1日・2日に開催される。
続く第5戦は7月22日・23日にロシアのスポーツを支え、1000年以上続く豊かな歴史とカラフルな町並みを誇る都市カザンで初開催されるため、Red Bull Air Raceはその歴史に新たな1ページを記すことになる。
第6戦は9月2日・3日にポルトガル第2の都市ポルトで行われる。久々にカレンダーに復帰することになったポルトは、水上レーストラックとしてはシーズン最後の一戦となる。市内中心を流れ大西洋に注ぐドウロ川の上に展開されるレーストラックは、ツイスティでトリッキーなものになるだろう。続く第7戦はポルトでのレースからわずか2週間後、9月16日・17日にドイツ・ラウジッツリンクで開催される。当地での開催は昨シーズンに引き続き2年連続となるが、今年もヨーロッパラウンド最終戦を担うラウジッツリンクの上空では、熾烈なタイトル争いがクライマックスへと加速していくはずだ。
最終戦となる第8戦は再び米国へ舞台を移し、10月14日・15日に2年連続となるインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催される。そして、モータースポーツのメッカとして知られるこの地で、2017シーズンのワールドチャンピオンが決定する。
Red Bull Air Race 2017シーズン日程
2月10日・11日:アブダビ(UAE)
4月15日・16日:サンディエゴ(米国)
6月3日・4日:千葉(日本)
7月1日・2日:ブダペスト(ハンガリー)
7月22日・23日:カザン(ロシア)
9月2日・3日:ポルト(ポルトガル)
9月16日・17日:ラウジッツリンク(ドイツ)
10月14日・15日:インディアナポリス(米国)
10月14日(土)・15日(日)、Red Bull Air Race World Championship 2017 インディアナポリス大会がインディアナ・モーター・スピードウェイで開催された。今シーズンは最終戦まで混戦を極めており、室屋を含む上位4名の選手がシリーズチャンピオンの座をかけて激しい戦いを繰り広げていた。
予選前日の13日(金)に行われたフリープラクティス1・2。室屋はそれぞれ1:07.873秒(ペナルティ+1秒/ トップと+3.700秒差)で9位、1:05.913秒(ペナルティ+2秒/ トップと+1.858秒差)で8位と、コースラインの攻略に苦しんでいた。
予選当日の14日(土)に行われたフリープラクティス3では1:06.367秒(ノーペナルティ/ トップと+2.084秒差)で8位、続けて行われた予選では1:07.732秒(ペナルティ+2秒/ トップと+3.583秒差)で11位に。エンジンのセッティングが完璧な状態でなく、満足なスピードを得られずにいたのだ。
予選の結果、翌日の決勝Round of 14の対戦相手は年間王者の座を争うマルティン・ソンカ選手(チェコ)に。期せずしてワールドチャンピオンシップポイントの1位と2位が決勝初戦で直接対決する展開になったが「ワールドチャンピオンになるためには、いずれにせよマルティン(ソンカ)を上回らなければならないので、初戦で当たっても問題ありません。全力を尽くすだけです。」と室屋は極めて冷静に語った。
チームの懸命の作業によりエンジンの不調を解消して迎えた決勝当日のRound of 14。Heat2先攻の室屋は、強風でタフなコンディションの中でのフライトで1:06.134秒(Incorrect Level+2秒)を記録。ペナルティを取られ、あわやRound of 14で敗退かと思われた。しかし、後攻のマルティン・ソンカ選手が1:07.866秒(Pylon Hit+3秒)でゴールし、ワールドチャンピオンシップポイントの1位と2位が対戦する大一番は室屋が勝利。その後、マルティン・ソンカ選手もファステスト・ルーザーとしてRound of 8に駒を進める事となり、年間王者争いはRound of 8以降にもつれこむ展開となった。
Round of 8では、ミカエル・ブラジョー選手(フランス)と対戦。室屋は後攻でのフライトで1:04.557(ノーペナルティ)と好タイムを記録し、Final4へ進出。
迎えたFinal4で最初にフライトをした室屋は、コンピューターで解析した考え得る最速タイムを上回る1:03.026秒でゴールし、コースレコードを記録。後に続くマティアス・ドルダラー選手(ドイツ)、フアン・ベラルデ選手(スペイン)、そしてマルティン・ソンカ選手に大きなプレッシャーを与えた。その結果2位に+2.520秒もの差を付け、圧倒的な速さで今シーズン4度目の優勝を勝ち取った。
今大会でワールドチャンピオンシップポイント15を獲得、年間総合ポイント74となり、マルティン・ソンカ選手を抜いて見事逆転総合優勝を果たした。22歳の時から抱き続けた「操縦技術世界一」の夢を叶えた瞬間、室屋の目には涙があふれていた。
ベストな機体セッティングとコース取りを追求し、コンスタントに表彰台に立ち、ポイントを重ねてきたTeam FALKEN. ファンの応援と多くのサポートを力に変え、今シーズンの初めに定めた「年間総合優勝」の目標を見事に勝ち取った。今シーズンに確たる強さを築いたチームから来シーズンも目が離せない。
9月16日(土)・17日(日)、2017年シーズン、ヨーロッパラウンド最後となるRed Bull Air Race World Championship 2017 ラウジッツ大会が、ドイツ・ユーロスピードウェイ・ラウジッツで開催された。現在年間総合ランキング4位の室屋にとって、巻き返しを図る大きな意味を持つ大会である。
予選前日の15日(金)に行われたフリープラクティス1・2。室屋はそれぞれ51.968秒(ノーペナルティ/ トップと+0.823秒差)で8位、51.088秒(ノーペナルティ/ トップと+0.385秒差)で4位と順調に順位を上げ、予選日を迎えた。
予選当日の16日(土)に行われたフリープラクティス3では50.004秒(ノーペナルティ)にタイムを縮め、トラックレコードを記録し1位に立った。
続けて行われた予選では50.400秒(ノーペナルティ)で3位に。「自分たちの望むラインを見つけられていて、狙ったタイムが出せているので満足している。明日の決勝も同じようにフライトしたい。」と語った室屋のタイムは、トップと僅か0.137秒の差。決勝も白熱した戦いになる事が予想された。
迎えた決勝当日Round of 14。予選12位のフランソワ・ルボット選手(フランス)との対戦では52.048秒で勝利。
その結果、Round of 8では、カービー・チャンブリス選手(米国)と対戦する事に。共にシリーズチャンピオン争いを繰り広げているチャンブリス選手との差は僅か3ポイント。負けられない戦いに挑んだ先攻の室屋は50.772秒と好タイムを叩き出し、チャンブリス選手に勝利。Final4へ駒を進めた。
迎えたFinal4で最初にフライトをしたマット・ホール選手(オーストラリア)は50.846秒を記録。後に続く選手にプレッシャーを与える好タイムであったが、2番目の室屋がスムーズなフライトで50.451秒とマット選手を上回るスピードでゴールし、表彰台が確定した。続くフアン・ベラルデ選手(スペイン)、現在年間首位のマルティン・ソンカ選手(チェコ)も室屋のタイムを超える事ができず、今シーズン3度目の室屋の優勝が確定した。
今大会でワールドチャンピオンシップポイント15を獲得し、年間総合ランキングは2位に浮上。
混戦極める今シーズンは残り1戦となった。
Team FALKENは年間王者の目標に向かってチームの総力を結集し、最終戦のインディアナポリス大会に挑む。
9月2日・3日、Red Bull Air Race World Championship 2017ポルト大会が開催された。
ポルトでレースが行われるのは、室屋がレッドブル・エアレースに初参戦した2009年以来で8年ぶりとなる。
予選前日(金曜日)に行われたフリープラクティス1、2でTeam FALKENの機体がハンガーから出てくる事はなかった。木曜日のレースエアポート着陸後の点検で機体の胴体フレームに亀裂が見つかった為、修復に取り掛かっていたのだ。
仮設のハンガーでは、修理を行おうにも材料の入手から、特殊な工具の手配まで、様々な困難を伴ったが、世界屈指の技術とネットワークを持つ各国のスタッフのチームの垣根を超えた協力により、不可能と思われた鋼管フレームの修復作業を終えることができた。
その結果、土曜日の正午にはTeam FALKENの機体はトラブルから見事回復。ポルト大会のレーストラックでの初フライトとなるフリープラクティス3では1:08.539秒(ノーペナルティ)を記録し7位に付けた。
その後に行われた予選では、1:07.972秒(ノーペナルティ)とタイムを上げ、トップと+0.780秒差で予選3位。レース前日に2回のプラクティスをキャンセルしたハンディを感じさせないフライトを見せた。
迎えた決勝日のRound of 14ではピーター・ポドランセック選手(スロベニア)と対戦。室屋はここでも前日までトラブル見舞われていたことを感じさせない安定したフライトで1:07.819秒(ノーペナルティ)を記録し勝利。
続くRound of 8では、はからずもワールドチャンピオンシップポイントが同じであるマルティン・ソンカ選手(チェコ)と対戦。シリーズポイントを引き離す意味を持つ重要な戦いであったが、室屋はここで、スタート速度超過という思わぬペナルティ(1秒)をもらい1:08.414秒を記録。この1秒のペナルティが影響し、惜しくもRound of 8で敗退となった。
レース終了後、「今回のレースは、コース手前にある橋を越えてから一気に降下してスタートゲートに向かうため、速度が大きく変化しやすかったことに加え、スタートスピードが(通常の200ノットではなく)180ノットに制限されていたので、ただでさえスピードが出やすい機体のコントロールが非常に難しかったです。(コース解析担当の)ベンとも、今回のスタートは気を付けなければいけない、と話していたのですが、そのスタートのところで少し熱くなってしまいました。メンタル的な部分が今回の自分の中での反省点です」と語った室屋。実際、スタートゲート通過時の速度は、181.07ノット。ほんのわずか、100分の7ノットの超過が勝敗を分けた結果、ポルト大会の記録は6位、ワールドチャンピオンシップポイント5ポイントを獲得。年間総合ランキングは4位となったが、まだ、シリーズチャンピオン争いから大きく退いたわけではない。Team FALKENは残る2戦に向け準備を進め、年間総合優勝に向け巻き返しを計る。
7月22日・23日、ロシアでは初めての開催となるRed Bull Air Race World Championship 2017カザン大会が開催された。
大会前日(7月21日)に行われたフリープラクティス1・2で、室屋は、ただ1人56秒台をマークし、順位もそれぞれ2位・1位と、好発進を見せたかに思われた。
しかし翌日(7月22日)に行われたフリープラクティス3では、強風の影響を受け、2つのパイロンヒットで11位。続けて行われた予選ではノーペナルティで57.847秒をマークしたが、9位に留まった。
本調子とは言えない状況で迎えた翌、決勝日、午後から行われたRound of 14は、朝から降り続く強い雨と風の影響もあり、パイロンヒットが頻発する荒れた展開に。予選6位、今年3回目の顔合わせとなるマット・ホール選手(オーストラリア)との対戦となった室屋は、先攻でフライト。パイロンヒットとインコレクトレベルにより5秒のペナルティが加算され、記録は1:04.153秒。続く後攻のマット選手も、雨が強まるタフなコンディションの中、パイロンヒットで3秒のペナルティが加算されたが1:02.794秒でゴール。
サンディエゴ~千葉~ブダペストと、直近の3大会で好調を維持していた室屋だが、今大会では刻々と変わる気象状況の影響を受け、惜しくもRound of 14で敗退。13位(ノーポイント)でカザン大会を終えた。
レース終了後、室屋はミスが起きた原因について、「レーストラックに入る前の待機中にかなり雨が強く、レースエアポートの方角もかなり雲が下がってきており、レース後の帰りのことを心配し始めるとだんだんレースへの集中が途切れてしまった。飛んでいる間もやはり100% 集中できず、自分の感覚が機体のスピードについていけていなかった」とミスが起きた原因について語った。
今大会ノーポイントで終わるも、年間総合ランキングは2位に踏みとどまったTeam FALKEN。
ワールドチャンピオンシップ争いは白熱した戦いが続いており、後半戦の第5戦を終えた段階で、単独首位のカービー・チャンブリス選手(米国)と2位の室屋、3位のマルティン・ソンカ選手(チェコ)はそれぞれ1ポイント差という混戦模様に。
「(次の大会まで)十分に休養を取ることも含めて、自分の体をもう一度セットアップして、頭も体も、もう少しシャープな状態でポルトに入りたいと思います」と語った室屋。Team FALKENは、残る3戦、着実にポイントを重ね、年間総合優勝を目指し、次戦、ポルト大会での巻き返しを計る。
http://airrace.redbull.com/ja_JP/article/kazan-race-reportshi-haresudokorodehanakatuta-sonowu-tai-li
7月1日・2日、Red Bull Air Race World Championship 2017 第4戦ブダペスト大会が開催された。ドナウ川に架かるセーチェーニ鎖橋をくぐり抜けてレーストラックへアプローチする事が特徴で、レッドブル・エアレースを象徴するレースとして知られている。2017シーズンは2ラップで24個のゲートを通過するシンプルなコースがセットされ、接戦が予想されていた。
レース前日に行われたフリープラクティスでは14名中10名が、予選日に行われたプラクティスでは14名中4名がペナルティを冒す中、室屋はいずれもノーペナルティーで安定したフライトを行い3位・4位につけていた。
続いて行われた予選ではレースアナリストのベンジャミン・フリーラブが解析したコースを室屋は完璧にフライトし、59.950秒(ノーペナルティ)で2位。3位のペトル・コプシュタイン選手(チェコ)とのタイム差は1.346秒というスーパーラップであった。
迎えた決勝日。Round of 14では、またもマティアス・ドルダラー選手(ドイツ)と対戦する事になったが、室屋が予選で記録したスーパーラップがプレッシャーになるのは明らかだった。先攻で攻めたフライトを行ったマティアス選手は、バーティカルターンでオーバーGを冒しDNFに。後攻の室屋は無理に攻める必要のない状況下でも最速タイム1:00.572秒(ノーペナルティ)を記録。今のTeam FALKENの実力を示して駒を進めた。
続くRound of 8はマット・ホール選手(オーストラリア)と対戦。前戦千葉大会のRound of 8でも接戦を繰り広げたマット選手だが、今大会では先攻でのフライトでオーバーGを冒してDNFに。後攻の室屋はセーフティーなフライトを行い1:04.750秒(Sinking In The Gate +2秒)でマット選手を下した。
Final 4では1番手、2番手のカービー・チャンブリス選手(アメリカ)とピート・マクロード選手(カナダ)が互いに1:00秒台を記録。今シーズン好調なマーティン・ソンカ選手(チェコ)がペナルティを冒し混戦状態に。最後にフライトを行った室屋は安定したフライトで1:01.188秒(ノーペナルティ)を記録し3位に入賞した。
今シーズン第4戦ブダペスト大会を終え、ワールドチャンピオンシップポイント9を獲得し、年間ランキングで単独首位にたったTeam FALKEN。安定したコンディションを保ち、98%の力で勝つ実力をつけたチームは、年間王者の目標に向かって着実に歩を進めている。
6月3日・4日、3年連続開催となるRed Bull Air Race World Championship 2017 千葉大会が千葉市幕張海浜公園にて開催された。
予選前日の2日(金)に予定されていたフリープラクティスは、強風のため中止となり、パイロットたちは、予選当日の3日(土)に行われたフリープラクティスで初めてレーストラックを飛ぶことに。しかし、トリッキーな千葉のレーストラックにペナルティが続出。いかに難易度が高いコースであるかは、各パイロットのリザルトからも一目瞭然だった。
波乱含みのまま迎えた予選では、14名中10名のパイロットがペナルティをとられる中、タイムこそダントツの速さではなかったものの、室屋は安定したフライトでノーペナルティでフライトを終えた。「多くの声援がとてもうれしい。コックピットの中では1人なので、リラックスし、集中してレースに臨んだ。しっかりと飛べたように思う。今日と同じく明日もたんたんと飛ぶ事で結果を残したい。」とコメントした室屋の予選結果は4位、決勝のRound of 14ではペトル・コプシュタイン選手(チェコ)と対戦することに。
翌日に行われた決勝・Round of 14で先攻のコプシュタイン選手は好タイムを記録し、後攻の室屋にプレッシャーがかかるレースはこびとなったが、エアレース史上かつてない0.007秒という僅差で室屋が勝利。。
続くRound of 8ではレッドブル・エアレース同期のマット・ホール選手(オーストラリア)と対戦。室屋はインコレクトレベルのペナルティを取られ56.964秒。マット選手は新しい機体に乗り換えたばかりにも関わらず好タイムを叩き出す強敵であったが、マット選手もペナルティを受け、室屋がFinal 4へ進出。
薄氷を踏むようなレース展開が続く中、最終ラウンドのFinal 4では、4名中1番目にフライトした室屋はノーペナルティで55.288秒の好タイムを記録。続くコプシュタイン選手もノーペナルティで迫るも、室屋のタイムには追い付けず、55.846秒。この瞬間、室屋の表彰台が確定。その後、先攻の2人のタイムをプレッシャーに感じたのかのようにマルティン・ソンカ選手とマティアス・ドルダラー選手が相次いでペナルティを冒す波乱の展開となり、その結果、室屋が接戦を制し、サンディエゴ大会から続く2連勝、そして母国大会2連覇を果たした。
多くの注目を集め、期待を背負い、母国大会で優勝するのはとても難しいと言われている中、室屋はその期待をプレッシャーではなく、応援と受け止め自身の力に変えた。今大会の優勝で室屋は年間ランキング1位に。残る5戦でもコンスタントにポイントを重ね、年間チャンピオンの座を狙う。
4月15日(土)16日(日)米国 サンディエゴにてレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017の第2戦が行われた。
サンディエゴ大会は2009年以来、8年ぶりの開催である。
エンジンのクーリングシステムが機能せず、第1戦のアブダビ大会は苦しい戦いになったが、その後、ロサンゼルス近郊にあるチームテクニシャンのファクトリーに機体を移し、昨年のセッティングに改良を加えた状態にしてサンディエゴ大会を迎えた。
また、今大会より「大空を飛ぶ鷹の翼」をイメージしたFALKENカラーに愛機をペイントし、フライトスーツも新しいカラーに変更している。
美しいサンディエゴの海の上に設けられたレーストラックは、第3から第6ゲートのパイロンの間隔が短く、制限値ギリギリのGがかかるレイアウトをしている。
しかし、3回のフリープラクティスでは一度もペナルティを出すことなく、57.909秒という最速タイムを記録。2位・3位・1位と安定したフライトを見せた。
予選ではタイムが伸びず1:01.384秒(ペナルティ2秒)で10位に。
フリープラクティスでは攻めたフライトで好タイムを叩き出したのだが、予選では安全なラインでフライトした結果、予想以上にトラックタイムを落としてしまったのだ。
しかし「機体のセッティングに問題はないので、安定したフライトを心がければ心配ない」と室屋は自信をのぞかせた。
決勝日のRound of 14ではピート・マクロード選手(カナダ)と対決。
59.280秒(ノーペナルティ)を記録し、0.458秒差でピート・マクロード選手に勝利した。
後に「落ち着いたフライトができた」と室屋は語っている。
続くRound of 8ではマルティン・ソンカ選手(チェコ)と対決。
59.271秒(ノーペナルティ)でソンカ選手を下し、Final4に駒を進めた。
迎えたFinal4。室屋は1番目にフライトを行い58.529秒という好タイム叩き出した。
続くパイロット達はそのタイムを強く意識したのか、マティアス・ドルダラー選手(ドイツ)がパイロンヒットをするなど、2位との差を+1.925秒も開け、自身2度目の優勝を果たした。
フライト後の感想を尋ねられた室屋は「メカニック達もしっかりと準備をしてくれたし、自分自身もしっかりと飛ぶことが出来た。去年の初優勝の時と少し違うのは、安定してフライトができる自信を持って戦えた事」と答えた。
昨年の後半戦からやや苦しいレースを展開してきた室屋だが、自分自身のコントロールを課題として取り組んだことが功を奏したようだ。
実は今回の機体改良で重量が増した為、タイムに多少の影響を及ぼしている。
現在のセッティングで軽量化に成功すれば、タイムを0.2秒ほど縮められる見込みである。
また、空力性能とクーリングの両方を引き出せるような研究も進めており、千葉大会に間に合わせるべく取り組んでいるところとの事。
今回の優勝で年間総合ランキングは13位から3位に大きく飛躍。
苦しかった初戦アブダビ大会から早々に立て直す事ができた。
「次につながる勝利だった」そう振り返ったTeam FALKEN(室屋)は、2017年の目標である年間総合優勝に向け、6月に開催される千葉大会に挑む。
2月10日(金)アラブ首長国連邦アブダビにてレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2017初戦が開幕。
今シーズンのアブダビ大会は記念すべき通算75レース目、そして10シーズン連続での開幕戦となる。
チーム体制も新たに、2017年シリーズ初戦を迎えたチーム・ファルケン。
振り返ると、大会数日前のフリープラクティスから波乱を感じさせるものがあった。
普段から安定して上位にいるはずの室屋が、トップと大きく差をあけたタイムを出していたのだ。
予選でもスピードに伸びがなく、コース2周目に入るとそれがさらに顕著になった。
新たに取り入れたエンジンのクーリングシステムがうまく機能せず、エンジンがオーバーヒートしてパワーが出なくなっていたのだ。
予選終了後、クーリングシステムのセッティングを昨シーズンの状態に戻すなど、決勝ラウンドまでのわずかな時間で対処を行って迎えた決勝日。
Round of 14でフアン・ベラルデ選手(スペイン)と対決。
セッティングを元に戻したとは言え、どこまで戻っているかは分からない。
現状の機体では限界までGをかけていく以外にフアン選手に勝つ選択肢はないと判断した室屋は、迎えたRound of 14で、ぎりぎりまで攻めるフライトを行った結果、10Gを上回る時間が僅かに規定値をオーバーし悔しくもDNFとなった。
着実にポイントを重ね、シリーズチャンピオンを目指すと宣言した室屋にとって、苦しい開幕戦だったに違いない。
しかし「フライト自体は思い描いた通りにできた。完璧に近い。」と室屋は言う。
実際、室屋がRound of 14でたたき出した52.126秒は、DNFにより敗退はしたものの、決勝ラウンドのどの選手よりも速いタイムだった。
アブダビ大会終了後、チームは米国・ロサンゼルス近郊にあるチームテクニシャンのファクトリーで機体の改良を行う予定だ。
第2戦まで約2カ月。チームの総力を結集し、次戦サンディエゴ大会に臨む。
上記開催地をクリックすると、レースレポートがご覧いただけます。
Click above cities , race reports are avairable.
Nat | City | Rank | Point |
---|---|---|---|
UAE | AbuDhabi | 13 | 0 |
USA | San Diego | 1 | 15 |
JPN | Chiba | 1 | 15 |
HUN | Budapest | 3 | 9 |
RUS | Kazan | 13 | 0 |
POR | Porto | 6 | 5 |
GER | Lausitzring | 1 | 15 |
USA | Indianapolis | 1 | 15 |
Pilot | Nat | Pts | URL |
---|---|---|---|
Yoshihide Muroya | JPN | 74 | |
Martin Sonka | CZE | 70 | |
Pete McLeod | CAN | 56 | |
Kirby Chambliss | USA | 53 | |
Petr Kopfestein | CZE | 43 | |
Matt Hall | AUS | 40 | |
Matthias Dolderer | GER | 39 | |
Juan Velarde | ESP | 37 | |
Michael Goulian | USA | 28 | |
Mikael Brageot | FRA | 24 | |
Nicolas Ivanoff | FRA | 16 | |
Peter Podlunsek | SLO | 14 | |
Cristian Bolton | CHI | 9 | |
Francois Le Vot | FRA | 9 |