ワールドチャンピオンシップ2014の第2レースでは、室屋義秀はブレークスルーを期待。そして、日曜日当日、アドリア海上で室屋は見事な飛行で観衆を魅了し、見事3位につけた。
室屋義秀がロマンチックなクロアチアのロヴィニ海上を華麗に飛行し、集まった観衆たちを魅了。世界最速のモータースポーツシリーズ史上初めて、日本人が表彰台に立った。1位と2位の争いでは、ハンネス・アルヒ(オーストリア、2008年レッドブル・エアレース・世界チャンピオン)が巻き返しを図り、前チャンピオンのポール・ボノム(イギリス)を打ち破った。難関コースでの飛行時間は約1分。室屋は1分0.13秒で僅かにアルヒの59.01秒に及ばなかった。
名前を呼ばれると、室屋は満面の笑みを浮かべて飛行機から飛び降り、彼のクルーを初め、レポーターやサポーター集団から祝福を受けた。先月のアブダビでのシーズン開幕戦で予測不可能な風にもかかわらず室屋が9位につけたことから、レッドブル・エアレースの他のパイロットたちは室屋がブレークスルー寸前であることに気がついていた。事実、室屋はロヴィニの風を上手く克服したのだった。ちなみに、ロヴィニ戦では、「パイロン・ヒット」で多くのパイロットがレースから脱落している。アルヒとボノムはレッドブル・エアレースのトロフィーを獲得した41歳の室屋を祝福し、滑走路上で握手を交わした。
ここ3年間すっと厳しいトレーニングを積んでいました。とにかく自分のやり方を信じるだけです」と語る室屋は現在、総合4位だ。「落ち着いてトラックを通過し、他のことは何も考えないように集中しました。とても嬉しいです
次回のレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップシリーズの高速、低空アクションは、5月17~18日にマレーシアのプトラジャヤで開催予定。
Fukushima’s Yoshihide Muroya captured his first Red Bull Air Race podium in Croatia in April, but at the subsequent event in Malaysia on May 18, the tough tropical conditions and an underperforming engine put a sudden halt to his momentum. With the next stop in Poland marking a halfway point in the season, the Japanese star is determined to get back on track – fast.
Yoshihide “Yoshi” Muroya was so motivated after taking his first-ever Red Bull Air Race podium in April that he and his crew decided to try to wring even more speed from his plane. Unfortunately for Japan’s leading pilot, there wasn’t enough time between races to get the new engine settings just right, and in Putrajaya on May 18 his momentum was abruptly halted as the pilot failed to make it out of the initial Top 12 round, finishing the day in tenth place.
Britain’s Nigel Lamb was another surprise, but a happy one, claiming his very first win after seven years of competing in the world’s fastest motorsport series. Austria’s Hannes Arch, the overall leader, finished second, with Australia’s Matt Hall claiming third. Yet another surprise on the sweltering day: Britain’s Paul Bonhomme, who came into the race tied with Arch in the points, finished off the podium in fifth.
“After having a breakthrough in Croatia I was feeling good here, and I was trying to get into the Final Four round again,” said Muroya, who while disappointed, did not seem discouraged. “Of course I’ll check my flying also, but we really need to check the engine. I was trying to find the best setting for this week, but we didn’t get it in time.”
Now Muroya and his team will have the benefit of a longer period to make those engine adjustments, as the high-speed, low-altitude action of the Red Bull Air Race World Championship next continues on July 26–27, 2014, in Gdynia, Poland.
4月に行われた Red Bull Air Race (レッドブル・エアレース)クロアチア戦で初めての表彰台を祝った室屋。続く5月18日のマレーシア戦では、熱帯という厳しい気候条件とエンジンの不調から、これまでの好調に水をさされた格好になったが、室屋の復活をめざす決意は固い。
4月のロヴィニ大会で初めてRed Bull Air Raceの表彰台に上り、室屋のモチベーションは高まる一方だった。その室屋とチームは、今回のマレーシア戦で機体のスピードアップに努めたが、 新しいエンジンをベストな状態でセッティングするためには、残念ながら時間が足りなかった。マレーシアのプトラジャヤで開催された今回の大会ではトップ12で敗退し、ファイナル10位でレースを終えた室屋。これにより、彼の快進撃には一旦ストップがかけられた形となった。
「クロアチアでのブレイクの後、ここでも好調が続いていたので、ファイナル4入りをねらっていました。」「自分のフライトを見直すのはもちろんですが、本当に必要なのはエンジンのチエックです。今週はエンジンのベストセッティングを見つけようと奮闘しましたが、時間が足りなかったようです。」落胆の色は隠せないものの、 室屋の表情からは戦意を喪失しているようには見えない。室屋とチームは、次の大会までの長い期間を利用し、エンジンの調整に全力をあげるつもりだ。
室屋の敗退の一方で、世界で最も速いモータースポーツシリーズに参戦してはや7年のキャリアを持つ熟練パイロットであるナイジェル・ラム(イギリス)は悲願の優勝を果たし、嬉しいサプライズとなった。ランキング首位のハンネス・アルヒ(オーストリア)は2位、マット・ホール(オーストラリア)が3位に食い込んだ。 この日のもう一つのサプライズはポール・ボノムである。ランキング首位をめぐり、同点タイのアルヒとデットヒートを繰り広げていたボノムは予想外の5位に終わり、表彰台も逃す結果となった。
高速低空の飛行レース・Red Bull Air Race World Championshipは、この後ヨーロッパに舞台を移し、次戦は2014年7月26/27日にポーランドのグディニヤで開催される。室屋とチームの巻き返しに期待がかかる。
4月に行われた Red Bull Air Race (レッドブル・エアレース)クロアチア戦で初めての表彰台を祝った室屋。続く5月18日のマレーシア戦では、熱帯という厳しい気候条件とエンジンの不調から、これまでの好調に水をさされた格好になったが、室屋の復活をめざす決意は固い。
シーズン第4戦目の決勝が7月27日(日) ポーランドのグディニャで行われ、 ポーランドで初開催のレッドブル・エアレースを一目見ようと約13万人の大観衆が詰めかける中、ハンネス・アルヒ(オーストリア)が今季2勝目をあげ、チャンピオンシップで一歩リードしました。
今回のコースはゲート 7,8,9(及び 15,16,17)で構成する270度のターン(通称:マリーナ・ウォール) 以外は、前回のマレーシア大会同様にほぼ直線のコースで、レースの結果も2位にナイジェル・ラム (イギリス)、3位にマット・ホール(オーストラリア)と、順位こそ違うもののマレーシア大会の上位3名が今回も表彰台を占めました。
室屋は、マリーナ・ウォールを高い飛行技術でクリアするも直線のタイムが伸びず、予選を10位で通過。迎えた決勝戦1回戦トップ12の対戦相手は、アブダビ大会に続いて再び難敵 のハンネス・アルヒ。先攻の室屋は果敢に攻めるべく、マリーナ・ウォールのゲート8と9での失速を防ぎ、タイムを落とさないようにゲート7を通過後に高度をギリギリまで上げて降下する力を推進力に加えましたが、ゲート8で高度が十分に下がらず、規定の高度より高く通過してしまい、ペナルティが2秒加算され、残念ながらトップ12を通過することが出来ませんでした。
大会後、室屋は「風が強く、パイロン(エアゲート)に近づきすぎないよう調整するのに苦労しました。フライトの高さをうまくコントロールできなかったことが今日のミステイクです。自分でも飛行スキルがどんどん上達していると思います。でも、この厳しいレースを勝ち抜くには、さらに成長し続けなければなりません。マシンもさらに改良する必要があります。マシン的には厳しい感じはしています。
今回のポイントだった最終コーナー(シングルパイロンからスタート/フィニッシュゲートの間)は一番速く回ってるんですが、それでも、直線部分になると全部おいていかれるので、次々、無理をしないと追いついていけないような状況。
次のアスコット戦まで少し時間があるので、エンジンや機体のセッティングの確認の他、マシンの性能差で埋められない部分は、操縦スキルをアップさせることで、コンマ何秒かでも縮めていきたいと思います」と語りました。
日曜日に行われたRed Bull Air Raceアスコット大会で、室屋はSuper 8進出を果たし、日本のファンは大いに期待を膨らませたが、一瞬のミスが原因でペナルティを受け、Final 4進出は惜しくも逃した。強風が吹く中、有名なアスコット競馬場で行われた今回の大会では、地元イギリス出身のパイロット、ポール・ボノムとナイジェル・ラムが優勝と準優勝と上位を独占。これにより、チャンピオンピオンタイトルの行方は、上位3名による三つ巴の戦いへと様相を変えた。
Red Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)シリーズ後半がスタートした今回の大会で、福島出身の室屋義秀はTOP 12で果敢な攻めのフライトを見せ、Super 8進出を果たした。しかし、エアゲート通過時の翼の高度が原因でペナルティを受け、さらなる上位進出を阻まれた。しかし6位と健闘し、チャンピオンシップのポイントを増やすことに成功した。
「垂直ターンの間にエンジンチェックをしていたら突風が吹き、コックピットで慌てて調整しました。パイロットによる単純ミスです。でも、シーズン始めのクロアチア大会で3位に入賞してから、パイロットとしての自信がついてきました。」飛行技術の上で大きな成長を見せた室屋はコメントをこう締めくくった。「だから気分は上々です。」
地元イギリス出身のパイロット、ポール・ボノムとナイジェル・ラムの両選手が優勝と準優勝の上位を独占した。満員御礼となった会場に駆けつけた29000人の観衆は、強風という厳しいコンディションの中で行われたスリリングな空のパフォーマンスに酔いしれた。ボノムは、パイロットキャリア上55回目のレースとなった今回の大会を、通算15度目の、そして今季2度目の優勝で飾った。この勝利により、ボノムはランキング首位ハンネス・アルヒとの差を13から2へと大幅に縮めることに成功した。8大会からなる今シーズンもあと残すところ3大会。アルヒは日曜の本戦を痛恨の8位で終えている。
レースナンバーも55でスタートしたボノムは、今回の優勝によってチャンピオンシップのポイントを41に大きく伸ばした。一方、首位アルヒのポイントは43にとどまった。風向きがよく変わる上、時として 30ノットにも達する突風が吹く難しい条件の中、多くのパイロットが苦戦を強いられたが、ボノムは完璧なフライトを見せ、勝利を見事手中に収めた。チケットが完売した会場で正面特別観覧席や芝のテラスに陣取り、息を呑む空のアクションに見入っていた観客は、 Super4でボノムが前代未聞の好タイム、1分11秒579でゴールするやいなや大歓声があがった。この日58歳の誕生日を迎えたラムは、1分11秒750の同じく堂々たるタイムで僅差の2位に入り、3大会連続の表彰台を祝った。これでラムは10ポイント増やし合計35ポイントとなり、チャンピオンタイトル争いに加わることに成功した。
レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップの2014 シーズン第6戦目決勝が、9月7日(日)にアメリカ・テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催。
今回設けられたトラックは今シリーズで最も難度が高く、そのため通常3回のトレーニング・フライトが今回は5回設けられ、各選手とも調整に余念がありませんでした。
難易度も高く、風の影響をうける中、トレーニングで2位のタイムを出すなど好調な室屋だったが、運に恵まれずにSuper8への進出を逃した。
室屋義秀は5回目のトレーニングで2位に浮上するなど決勝に向けて徐々に調子を上げ、予選での好タイムが期待されました。しかしその予選は会場付近に発生した嵐による暴風でキャンセルとなり、調子が上がる前のタイムが決勝1回戦目Top12のフライト順として適応されることになりました。
その結果、1対1の勝ち抜き戦のTop12が強敵のマティアス・ドルダラー(ドイツ)との対戦となり、残念ながらSuper8進出にはなりませんでした。
「フライトは悪くない感じで固まってきています。ダラス戦を前に、主脚周りを少し改良したので、次のラスベガスまでに、また更に機体を改良して、ほんの100分の1秒でも1000分の1秒でも前に行けるように、自分自身もトレーニングをしたいと思います。
TOP12のタイムはトレーニング・セッションも含めてベストタイムでしたが、風などのコンディションも前日とは変わっているので、機体としてはもう0.5秒行けたかと思います。
ラスベガスは同じようなレーストラックですし、気温も同じような、似たコンディションになると予想されるので、トレーニング・セッションからもう少し確実に残って行けるように、もう少しプッシュして、リミット近くをずっとキープ出来るようにしていきたいと思います。今回は運に恵まれませんでした。次のラスベガス大会に備えてメンタルトレーニング等特別な準備をしたいと思います」と室屋は悔しさの中にも次戦へ向けて冷静なコメントを残した。
うだるような暑さにも関わらず、会場には週末を通して約40,000人の観衆が駆けつけ、その前でフランスのニコラス・イワノフが見事勝利を手中に収めました。2位には好調を維持しているナイジェル・ラムが入った。ハンネス・アルヒとポール・ボノムがポイントを大きく伸ばすことのできなかったことにより、3選手のシリーズポイントは1ポイント以内となった。
今シーズンもあと残すところ2大会。次戦のラスベガスで誰が抜け出すか、シリーズチャンピオン争いも最終局面に入ってきている。
レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップの2014 シーズン第7戦目決勝が、10月12日(日)にアメリカ・ネバダ州ラスベガス・モーター・スピードウェイで開催。
前日、土曜日の予選を9位で終え、決勝レースでの巻き返しを狙っていた室屋だった。
迎えた決勝レースデー、トップ12ラウンドが始まるも強風により、レースは中断。前日の予選結果が最終順位に反映され9位となった。
この日のレースは強風に翻弄され、前日の予選結果が最終順位に反映される形となった。
日曜日にラスベガスで開催されたRed Bull Air Race World Championshipラスベガス戦で、室屋にチャンスは巡ってこなかった。しかし、それは 彼に限ったことではなかった。
そもそも、砂漠から吹きつける強風のため、最初のトップ12ラウンドでレースが中断されたのである。
そして、フライトセッションをすべて終了している土曜日の予選ラウンドの結果を基に、今回の大会の最終順位が決定し、室屋は9位となった。
「スタッフがパイロンの調整にあたっている間、15分程待機していました。本当に強い風でした。でもその後、トラックを飛ぶことができました。この条件にも関わらず完走でき、とても満足しています。」
今シーズン第2戦のロヴィニ大会(クロアチア)で初の表彰台を経験した室屋はこうコメントを続けた。「トップ12ラウンドもあと一人のフライトを残すだけとなったところで、レースが中断されました。
この決定は、気象条件に基づいて下されました。私たち選手は、ルールや安全を守らなければならないのはもちろんなのですが、トップ12ラウンドをすべて終了できなかったのはとても残念でした。」
There was high drama on a bright and sunny afternoon in America's gambling capital when heavy winds that gusted at speeds above 30 knots toppled several of the 25-meter high pylons.
Eleven of the 12 pilots made it through the wind-swept track at the Las Vegas Motor Speedway, despite a high number of penalties and mistakes, and the powerful winds from the north wreaked havoc with two of the top three favorites.
"Personally I was really happy with my flight in these conditions. I got a penalty because of the really hard turbulence but other than that I thought flying through the track was ok.
I think we really needed to finish the Top 12 before making a decision whether or not to proceed. I don't like the decision, but we have to focus on safety."
レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2014 シーズン第8戦目決勝が、10月26日(日)にオーストリア・シュピールベルクのレッドブル・リンクで開催され、約3万5千人の観衆が見守る中、世界最速の座を争うシーズン最終戦が行われた。
前日に行われた予選で、室屋はノーペナルティの安定したフライトで7位と、中間の順位で通過。
古い型の機体による不利を技術面でカバーする彼にとって、コース上に普段は無い高低差があり、そして気流が急に変わりやすい山肌に近い場所で開催された今大会は難易度が高くなることが予想され、難易度が高く表彰台に上がったクロアチア大会同様にジャンプアップが期待された。
しかしながら、決勝当日は穏やかな天気となり、風向きの急な変更に対応できる彼のアドバンテージを生かす機会が無く、またTOP 12では最初の出走となった上に、対戦相手昨シーズンのチャンピオンである強敵のポール・ボノムとの対戦となり、残念ながら僅差で敗退。
レース後、今大会及び今シーズンを振り返って室屋は「スピルバーグのトラックはすごく景色が良く、飛びやすくて楽しかったです。ほぼ力は出したと思いますが、それでもやはり他のチームが早く、追いつけなかったので、このオフシーズンに色々改良を重ねて、必ず追いつくようにします。2014年シーズンはすごく良い形でスタートすることが出来ました。レッドブル・エアレースの再開を我々は待ち望んでいたので楽しいシーズンを過ごせて良かったです。2015年シーズンからは更に本格的な戦いになってくると思います。それに向けた準備でもう結構動いていて、かなり忙しくなっているので、今年以上に良い結果になると思います」とコメント。
大会終了後の会見では、来年7月に再びスピルバーグで行われることと共に、レッドブル・エアレースが2015年も開催されることが発表された。詳しい開催地及びスケジュールは後日発表予定。今シーズンは、表彰台に上がる顔ぶれが目まぐるしく変わり、レースが激戦であることを物語っている。各選手とも、機体と技術面、両方で更に進化してくるであろう来年シーズンのレッドブル・エアレースからも目が離せない。
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